jp.go.ipa.jgcl
クラス JgclLine2D

java.lang.Object
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  +--jp.go.ipa.jgcl.JgclGeometry
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        +--jp.go.ipa.jgcl.JgclParametricCurve
              |
              +--jp.go.ipa.jgcl.JgclParametricCurve2D
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                    +--jp.go.ipa.jgcl.JgclLine2D
すべての実装インタフェース:
java.io.Serializable

public class JgclLine2D
extends JgclParametricCurve2D

2次元 : 直線を表すクラス。

直線は、線上のある一点 pnt と方向ベクトル dir で定義される。

t をパラメータとする直線 P(t) のパラメトリック表現は、以下の通り。

	P(t) = pnt + t * dir
 

直線も「曲線」です。

この直線は無限な直線を表す。 有限な直線を表したい場合には JgclBoundedLine2DJgclTrimmedCurve2D が利用できる。

バージョン:
$Revision: 1.61 $, $Date: 2000/08/11 06:18:53 $
作成者:
Information-technology Promotion Agency, Japan
関連項目:
直列化された形式

コンストラクタの概要
JgclLine2D(JgclPoint2D pnt1, JgclPoint2D pnt2)
          通過する二点を与えてオブジェクトを構築する。
JgclLine2D(JgclPoint2D pnt, JgclVector2D dir)
          フィールドに設定する値をそのまま与えてオブジェクトを構築する。
 
メソッドの概要
 JgclCommonNormal2D[] commonNormal(JgclParametricCurve2D mate)
          この曲線と他の曲線との共通法線を求める。
 JgclCommonTangent2D[] commonTangent(JgclParametricCurve2D mate)
          この曲線と他の曲線との共通接線を求める。
 JgclPoint2D coordinates(double param)
          この曲線の、与えられたパラメータ値での座標値を返す。
 JgclCurveCurvature2D curvature(double param)
          この曲線の、与えられたパラメータ値での曲率を返す。
 JgclVector2D dir()
          この直線を定義している方向ベクトルを返す。
protected  JgclParametricCurve2D doTransformBy(boolean reverseTransform, JgclCartesianTransformationOperator2D transformationOperator, java.util.Hashtable transformedGeometries)
          この曲線を、与えられた幾何的変換演算子で変換する。
 JgclCurveDerivative2D evaluation(double param)
          この曲線の、与えられたパラメータ値での導関数を返す。
 JgclPointOnCurve2D[] inflexion()
          この曲線の変曲点を返す。
 JgclIntersectionPoint2D[] intersect(JgclParametricCurve2D mate)
          この曲線と他の曲線の交点を求める。
 JgclIntersectionPoint2D intersect1Line(JgclLine2D mate)
          この直線と他の直線との (一つだけの) 交点を求める。
 double length(JgclParameterSection pint)
          この曲線の、与えられたパラメータ区間における実空間上での長さ (道のり) を返す。
 JgclBoundedCurve2D offsetByBoundedCurve(JgclParameterSection pint, double magni, int side, JgclToleranceForDistance tol)
          この曲線の指定の区間をオフセットした曲線を、 与えられた誤差で近似する有限曲線を求める。
 JgclBsplineCurve2D offsetByBsplineCurve(JgclParameterSection pint, double magni, int side, JgclToleranceForDistance tol)
          この曲線の指定の区間をオフセットした曲線を、 与えられた誤差で近似する Bspline 曲線を求める。
protected  void output(java.io.PrintWriter writer, int indent)
          出力ストリームに形状情報を出力する。
 JgclPoint2D pnt()
          この直線を定義している線上のある一点 (パラメータ値 0 に対応する点) を返す。
 JgclPointOnCurve2D project1From(JgclPoint2D point)
          与えられた点からこの直線への (一つだけ存在する) 投影点を求める。
 JgclPointOnCurve2D[] projectFrom(JgclPoint2D point)
          与えられた点からこの曲線への投影点を求める。
 JgclPointOnCurve2D[] singular()
          この曲線の特異点を返す。
 JgclVector2D tangentVector(double param)
          この曲線の、与えられたパラメータ値での接ベクトルを返す。
 JgclBsplineCurve2D toBsplineCurve(JgclParameterSection pint)
          この曲線の指定の区間を厳密に再現する有理 Bspline 曲線を返す。
 JgclPolyline2D toPolyline(JgclParameterSection pint, JgclToleranceForDistance tol)
          この曲線の指定の区間を、与えられた誤差で直線近似するポリラインを返す。
 
クラス jp.go.ipa.jgcl.JgclParametricCurve2D から継承したメソッド
checkProjection, dimension, fillet, hasPolyline, identicalParameter, is2D, isComposedOfOnlyPolylines, nearestProjectFrom, nearestProjectWithDistanceFrom, pointToParameter, reverseTransformBy, transformBy, transformBy
 
クラス jp.go.ipa.jgcl.JgclParametricCurve から継承したメソッド
checkValidity, checkValidity, isClosed, isCurve, isFinite, isInfinite, isNonPeriodic, isOpen, isParametric, isPeriodic, isValid, parameterDomain
 
クラス jp.go.ipa.jgcl.JgclGeometry から継承したメソッド
getClassName, getToleranceForAngle, getToleranceForAngleAsObject, getToleranceForDistance, getToleranceForDistance2, getToleranceForDistanceAsObject, getToleranceForParameter, getToleranceForParameterAsObject, getToleranceForRealNumber, getToleranceForRealNumberAsObject, is1D, is3D, isFreeform, isPlacement, isPoint, isSurface, isTransformationOperator, isVector, makeIndent, output
 
クラス java.lang.Object から継承したメソッド
clone, equals, finalize, getClass, hashCode, notify, notifyAll, toString, wait, wait, wait
 

コンストラクタの詳細

JgclLine2D

public JgclLine2D(JgclPoint2D pnt,
                  JgclVector2D dir)
フィールドに設定する値をそのまま与えてオブジェクトを構築する。

pnt をパラメータ値 0 の点とし、 dir を方向ベクトルとする直線を生成する。

dir の大きさが、 現在設定されている演算条件の距離の許容誤差よりも小さい場合には JgclInvalidArgumentValue の例外を発生する。

パラメータ:
pnt - 線上のある一点 (パラメータ値 0 に対応する)
dir - 方向ベクトル
関連項目:
JgclConditionOfOperation, JgclInvalidArgumentValue

JgclLine2D

public JgclLine2D(JgclPoint2D pnt1,
                  JgclPoint2D pnt2)
通過する二点を与えてオブジェクトを構築する。

pnt1 をパラメータ値 0 の点とし、 pnt2 をパラメータ値 1 の点とする 直線を生成する。

pnt と dir は、以下のように設定される。

		pnt = pnt1
		dir = pnt2 - pnt1
 

pnt1 と pnt2 が、 現在設定されている演算条件の距離の許容誤差の下で、 同一の点と見なせる場合には JgclInvalidArgumentValue の例外を発生する。

パラメータ:
pnt1 - 線上のある一点 (パラメータ値 0 に対応する)
pnt2 - 線上のある一点 (パラメータ値 1 に対応する)
関連項目:
JgclConditionOfOperation, JgclInvalidArgumentValue, JgclPoint2D.identical(JgclPoint2D)
メソッドの詳細

pnt

public JgclPoint2D pnt()
この直線を定義している線上のある一点 (パラメータ値 0 に対応する点) を返す。
戻り値:
線上のある一点 (パラメータ値 0 に対応する点)

dir

public JgclVector2D dir()
この直線を定義している方向ベクトルを返す。

このベクトルは、この直線の接ベクトルに等しい。

戻り値:
方向ベクトル

length

public double length(JgclParameterSection pint)
この曲線の、与えられたパラメータ区間における実空間上での長さ (道のり) を返す。
オーバーライド:
クラス JgclParametricCurve 内の length
パラメータ:
pint - 長さを求めるパラメータ区間
戻り値:
指定されたパラメータ区間における曲線の長さ

coordinates

public JgclPoint2D coordinates(double param)
この曲線の、与えられたパラメータ値での座標値を返す。
オーバーライド:
クラス JgclParametricCurve2D 内の coordinates
パラメータ:
param - パラメータ値
戻り値:
座標値

tangentVector

public JgclVector2D tangentVector(double param)
この曲線の、与えられたパラメータ値での接ベクトルを返す。

直線の接ベクトルは、常に dir に等しい。

オーバーライド:
クラス JgclParametricCurve2D 内の tangentVector
パラメータ:
param - パラメータ値
戻り値:
接ベクトル

curvature

public JgclCurveCurvature2D curvature(double param)
この曲線の、与えられたパラメータ値での曲率を返す。

直線の曲率は、常に 0 である。

オーバーライド:
クラス JgclParametricCurve2D 内の curvature
パラメータ:
param - パラメータ値
戻り値:
曲率

evaluation

public JgclCurveDerivative2D evaluation(double param)
この曲線の、与えられたパラメータ値での導関数を返す。
オーバーライド:
クラス JgclParametricCurve2D 内の evaluation
パラメータ:
param - パラメータ値
戻り値:
導関数

singular

public JgclPointOnCurve2D[] singular()
この曲線の特異点を返す。

直線には特異点は存在しないので、常に要素数 0 の配列を返す。

オーバーライド:
クラス JgclParametricCurve2D 内の singular
戻り値:
特異点の配列

inflexion

public JgclPointOnCurve2D[] inflexion()
この曲線の変曲点を返す。

直線には変曲点は存在しないので、常に要素数 0 の配列を返す。

オーバーライド:
クラス JgclParametricCurve2D 内の inflexion
戻り値:
変曲点の配列

projectFrom

public JgclPointOnCurve2D[] projectFrom(JgclPoint2D point)
与えられた点からこの曲線への投影点を求める。

ある直線への任意の点からの投影点の数は必ず 1 になる。

このメソッドは、 JgclParametricCurve2D クラスで 抽象メソッドとして宣言されているものであるが、 このクラスには投影点を求めるメソッドとして、他に project1From(JgclPoint2D) がある。 project1From(JgclPoint2D) は、 「投影点の配列」ではなく、 一つだけ得られる「投影点」をそのまま返す。

オーバーライド:
クラス JgclParametricCurve2D 内の projectFrom
パラメータ:
point - 投影元の点
戻り値:
投影点の配列
関連項目:
project1From(JgclPoint2D)

toPolyline

public JgclPolyline2D toPolyline(JgclParameterSection pint,
                                 JgclToleranceForDistance tol)
この曲線の指定の区間を、与えられた誤差で直線近似するポリラインを返す。

結果として返されるポリラインを構成する点は この曲線をベースとする JgclPointOnCurve2D で あることを期待できる。

なお、 結果として返されるポリラインは、 この直線の指定された区間の「近似」ではなく、厳密な「再現」である。 このメソッドの内部では tol の値は参照しない。

オーバーライド:
クラス JgclParametricCurve2D 内の toPolyline
パラメータ:
pint - 直線近似するパラメータ区間
tol - 距離の許容誤差
戻り値:
この曲線の指定の区間を直線近似するポリライン
関連項目:
JgclPointOnCurve2D

toBsplineCurve

public JgclBsplineCurve2D toBsplineCurve(JgclParameterSection pint)
この曲線の指定の区間を厳密に再現する有理 Bspline 曲線を返す。

結果として返される有理 Bspline 曲線は 1次で制御点数が 2、両端二重のユニフォームなノット列を持つ。

オーバーライド:
クラス JgclParametricCurve2D 内の toBsplineCurve
パラメータ:
pint - 有理 Bspline 曲線で再現するパラメータ区間
戻り値:
この曲線の指定の区間を再現する有理 Bspline 曲線

intersect

public JgclIntersectionPoint2D[] intersect(JgclParametricCurve2D mate)
                                    throws JgclIndefiniteSolution
この曲線と他の曲線の交点を求める。

交点が存在しないときは長さ 0 の配列を返す。

相手も直線で、二直線がオーバーラップしている場合には、 解が不定であるとして JgclIndefiniteSolution を発生する。 二直線がオーバーラップしていると判断する条件は intersect1Line(JgclLine2D) と同様である。

オーバーライド:
クラス JgclParametricCurve2D 内の intersect
パラメータ:
mate - 他の曲線
戻り値:
交点の配列
例外:
JgclIndefiniteSolution - mate も直線で、二直線はオーバーラップしており、解が不定である

intersect1Line

public JgclIntersectionPoint2D intersect1Line(JgclLine2D mate)
                                       throws JgclIndefiniteSolution
この直線と他の直線との (一つだけの) 交点を求める。

二直線が平行である場合には null を返す。 二直線の方向ベクトルのなす角度θ (もしくはπ - θ) が 現在設定されている演算条件の「角度の許容誤差以内」であれば、 二直線は平行であるものと判断する。

ただし、二直線が平行である場合に、 いずれかの pnt から相手への距離が 現在設定されている演算条件の「距離の許容誤差以内」であれば、 二直線はオーバーラップしているものとして、 JgclIndefiniteSolution の例外を発生させる。

パラメータ:
mate - 他の直線
戻り値:
交点
例外:
JgclIndefiniteSolution - 二直線はオーバーラップしており、解が不定である
関連項目:
JgclConditionOfOperation, JgclVector2D.parallelDirection(JgclVector2D)

offsetByBsplineCurve

public JgclBsplineCurve2D offsetByBsplineCurve(JgclParameterSection pint,
                                               double magni,
                                               int side,
                                               JgclToleranceForDistance tol)
この曲線の指定の区間をオフセットした曲線を、 与えられた誤差で近似する Bspline 曲線を求める。

なお、 結果として返される Bspline 曲線は、 この直線の指定された区間のオフセットの「近似」ではなく、 厳密な「再現」である。 このメソッドの内部では tol の値は参照しない。

オーバーライド:
クラス JgclParametricCurve2D 内の offsetByBsplineCurve
パラメータ:
pint - オフセットするパラメータ区間
magni - オフセット量
side - オフセットの向き (JgclWhichSide.LEFT/RIGHT)
tol - 距離の許容誤差
戻り値:
この曲線の指定の区間のオフセット曲線を近似する Bspline 曲線
関連項目:
JgclWhichSide

offsetByBoundedCurve

public JgclBoundedCurve2D offsetByBoundedCurve(JgclParameterSection pint,
                                               double magni,
                                               int side,
                                               JgclToleranceForDistance tol)
この曲線の指定の区間をオフセットした曲線を、 与えられた誤差で近似する有限曲線を求める。

結果として返される有限曲線は、 JgclBoundedLine2D のインスタンスである。

なお、 結果として返される有限曲線は、 この直線の指定された区間のオフセットの「近似」ではなく、 厳密な「再現」である。 このメソッドの内部では tol の値は参照しない。

オーバーライド:
クラス JgclParametricCurve2D 内の offsetByBoundedCurve
パラメータ:
pint - オフセットするパラメータ区間
magni - オフセット量
side - オフセットの向き (JgclWhichSide.LEFT/RIGHT)
tol - 距離の許容誤差
戻り値:
この曲線の指定の区間のオフセット曲線を近似する有限曲線
関連項目:
JgclWhichSide

commonTangent

public JgclCommonTangent2D[] commonTangent(JgclParametricCurve2D mate)
この曲線と他の曲線との共通接線を求める。

共通接線が存在しない場合には長さ 0 の配列を返す。

現時点では実装されていないため、 JgclNotSupported の例外を発生する。

オーバーライド:
クラス JgclParametricCurve2D 内の commonTangent
パラメータ:
mate - 他の曲線
戻り値:
共通接線の配列
例外:
JgclNotSupported - いまのところ、実装されない機能である

commonNormal

public JgclCommonNormal2D[] commonNormal(JgclParametricCurve2D mate)
この曲線と他の曲線との共通法線を求める。

共通法線が存在しない場合には長さ 0 の配列を返す。

現時点では実装されていないため、 JgclNotSupported の例外を発生する。

オーバーライド:
クラス JgclParametricCurve2D 内の commonNormal
パラメータ:
mate - 他の曲線
戻り値:
共通法線の配列
例外:
JgclNotSupported - いまのところ、実装されない機能である

project1From

public JgclPointOnCurve2D project1From(JgclPoint2D point)
与えられた点からこの直線への (一つだけ存在する) 投影点を求める。

内部処理は以下の通り。
(point - this.pnt) と (this.dir の単位ベクトル) の内積の値を この直線に対する投影点のパラメータ値とし、 そのパラメータ値を持つ JgclPointOnCurve2D のインスタンスを返す。

パラメータ:
point - 投影元の点
戻り値:
投影点
関連項目:
projectFrom(JgclPoint2D)

doTransformBy

protected JgclParametricCurve2D doTransformBy(boolean reverseTransform,
                                              JgclCartesianTransformationOperator2D transformationOperator,
                                              java.util.Hashtable transformedGeometries)
この曲線を、与えられた幾何的変換演算子で変換する。

transformedGeometries は、 変換前の幾何要素をキーとし、 変換後の幾何要素を値とするハッシュテーブルである。

this が transformedGeometries 内にキーとして存在しない場合には、 this を transformationOperator で変換したものを返す。 この際にメソッド内部では this をキー、 変換結果を値として transformedGeometries に追加する。

this が transformedGeometries 内に既にキーとして存在する場合には、 実際の変換は行なわず、そのキーに対応する値を返す。 この処理は再帰的に行なわれる。

transformedGeometries は null でも構わない。 transformedGeometries は null の場合には、 常に this を transformationOperator で変換したものを返す。

オーバーライド:
クラス JgclParametricCurve2D 内の doTransformBy
パラメータ:
reverseTransform - 逆変換するのであれば true、そうでなければ false
transformationOperator - 幾何的変換演算子
transformedGeometries - 既に同様の変換を施した幾何要素を含むハッシュテーブル
戻り値:
変換後の幾何要素

output

protected void output(java.io.PrintWriter writer,
                      int indent)
出力ストリームに形状情報を出力する。
オーバーライド:
クラス JgclGeometry 内の output
パラメータ:
writer - PrintWriter
indent - インデントの深さ
関連項目:
JgclGeometry