開発・公開までの小さな物語

始まりは...

そもそも、なんで POS 端末なんて色気のないものを開発することになったか、と いうと、実に単純で、自分が欲しかったからなんですね。去年(2002年)か ら、それまで勤めていた会社をやめ、実家の釣具店を継ぐことになり、 売上・商品管理を嫌でもやらなければならなくなってしまいました。

が、なにぶん個人で経営している店なもので、そうそうコストはかけ られません。システム屋さんに委託するなんてとんでもない話です。

どうせ時間はたっぷりあるのだから、自分で作ってしまえ、と思いたった結果が これです。

始めてはみたものの...

普通、こういうのって CUI ベースじゃないですか。(うんうん、とうなず かれた方はコンビニでバイトしたことがあるか、経営したことがある方 でしょう。(W ) だもんで、当初は curses ベースで作ってみたんです。

バーコードスキャナも購入し、PC からはキーボードに見えることを確認。 なるほどね。

がしかし、curses は確かに端末の制御はできるものの、GUI のウィジェットに相当 するものが整備されておらず、自分でそれ書くのはえらい面倒です。JTTui というものもありましたが、私の求めているように動いてはくれませんで した。

なら GUI にしてしまえ!

では、CUI にこだわらず、GUIでやってしまおう!それなら Ruby/GTK+ だ! と方針を変更し、始めから書き直してみました。

バーコードスキャナからの入力は key_press_event で拾えたので、これを 解釈するクラスを書き、GUI を構成するクラスを書き、といった感じで 作っていったら、なんと、賞味2日間でだいたいのものが書き上がってしま いました。いやー、Ruby ってすごい!

恥ずかしげもなく公開!

極めて私的な理由で作り始めたモノではありましたが、地元の IT 関係の 集りで紹介してみると、興味を持ってくれた方がいらっしゃいました。

それなら、ソースもろとも公開すれば世の役に立つこともあるだろうし、 どこかの好き者が改良してくれるかもしれない、と思い、公開する ことにしました。