Java 言語 CORBA プログラムに必要なファイル
CORBA モジュールには、CORBA ウィザードといくつかの CORBA テンプレートがあります。
どちらかのツールを使用して、CORBA プログラムの各部分の Java ソースファイル (.java ファイル) を生成できます。生成する必要がある実際のファイルは、作成するプログラムの種類によって異なります。
IDL ファイル
どのようなプログラムでも、IDL ファイルは必要です。IDL は、CORBA サーバーのインタフェースを定義するものです。
CORBA モジュールを使用すると、既存の IDL を使用するか、または独自の IDL を作成できます。
- CORBA 技術を使用して、他のユーザーがすでに開発して配備した CORBA サーバーに
アクセスするクライアントプログラムを作成する場合は、サーバー開発者が作成した IDL の
コピーから始めます。
- CORBA アプリケーションを最初から開発する場合は、独自の IDL を作成することから始めます。
CORBA テンプレートメカニズムは、空の IDL ファイルを
作成します。これを、IDE の編集ウィンドウで完成させます。CORBA ウィザードは、IDL の作成についてより多くのサポートを提供します。
このウィザードには、IDL 要素を正しい IDL 構文に追加するボタンがあります。
クライアント側ファイル
クライアント側プログラムに必要なファイルは次のとおりです。
- クライアントクラス
このクラスには、CORBA サーバーの IOR を取得する main() メソッドが
あります。クライアントクラスは、CORBA テンプレートか CORBA ウィザードのどちらかを使用して
生成できます。クライアントクラスを生成したら、IOR を使用してサーバーメソッドを呼び出し、
サーバーから返される値を処理するコードを追加する必要があります。
- スタブクラス
このクラスは、IDL ファイルのコンパイル時に生成されます。
既存の CORBA サーバーにアクセスするクライアントプログラムを作成する場合は、
サーバー開発者が作成した IDL ファイルが必要です。
サーバー側ファイル
サーバー側プログラムに必要なファイルは次のとおりです。
- 実装クラス
このクラスには、クライアントが実行できるビジネスロジックが含まれます。
これは、IDL インタフェースで宣言されたメソッドの実装を含むため、実装クラスと呼ばれます。
実装クラスは、CORBA テンプレートか CORBA ウィザードのどちらかを使用して生成できます。
実装クラスを生成したら、ビジネスロジックを実装するコードを追加する必要があります。
- サーバークラス
このクラスには、実装クラスをインスタンス化 (サーバントインスタンスを作成)し、
サーバントインスタンスを ORB に登録し、サーバントインスタンスの IOR をクライアントに使用できる
ようにする main メソッドがあります。サーバークラスは、CORBA テンプレートか CORBA ウィザードの
どちらかを使用して生成できます。サーバークラスを生成したら、名前を指定するコードを
追加する必要があります。
- スケルトンクラス
IDL ファイルのコンパイル時に生成されます。
CORBA ウィザードを使用してサーバーファイルを生成する場合、このウィザードは、完全なプロセスの
一部として IDL ファイルを記述するのに役立ちます。CORBA テンプレートを使用する場合は、
IDL ファイルを生成して完成させてから、他のサーバー側ファイルを生成する必要があります。
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