\beginJapanese This text is ``JTeX Note'' from the NTT J\TeX\ distribution. \centerline{{\bigJtrue 桜井貴文}} TeX では $<$return$>$ と $<$space$>$ の扱いについて次の様な規則があります。 1. 空白行でない行の間の$<$return$>$は$<$space$>$とみなす。 2. 2つ以上の$<$space$>$は1つの$<$space$>$と同じ。 これだけ知っていればほぼ十分なのですが、空白行($<$space$>$のみからなる 行も含む)も考慮してもう少し厳密に述べると、次の順に処理されます。 1. 行末の$<$space$>$は無視する。 2. 次の文字も$<$return$>$である$<$return$>$以外の$<$return$>$は$<$space$>$とみなす。 3. 2つ以上の$<$space$>$は1つの$<$space$>$と同じ。 これから派生規則として 4. 行頭の $<$space$>$ は無視する。 しかし、 JTeX の場合漢字の前後の$<$return$>$を無視したいので、上記の 規則は以下の様に変更されています。 1. 行末の$<$space$>$は無視する。 2. 次の文字も $<$return$>$ である $<$return$>$ 以外の $<$return$>$ のうち、 前後に漢字がある場合はその $<$return$>$ は無視し、 そうでない場合はその $<$return$>$ は $<$space$>$ とみなす。 3. 2つ以上の $<$space$>$ は1つの $<$space$>$ と同じ。 従って、派生規則4は必ずしも成り立たない事に注意して下さい。 ただし、この変更は端末からテキストが入力されるときやファイル から $\backslash$read で読むときには適用されません。従って、大抵の場合には 適用されることになります。 なお、この様に変更した結果、行の最後でエラーが起きた場合 (例えばその行を10行とすると)、 TeX では必ず l.10 ...xxx xxx xxx と表示されますが、 JTeX では l.11 yy yyy yyyy と表示される事があります。これは11行の先頭の前、即ち10行の最後で エラーが起きた、と読めるので表示が間違っているというわけでは ありません。 \endJapanese